東海北陸理学療法学術大会誌
第23回東海北陸理学療法学術大会
セッションID: P005
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背臥位での褥瘡好発部位における体圧値の比較
*藤橋 雄一郎堀 信宏大場 かおり山田 みゆき長谷部 武久石田 裕保河合 克尚曽田 直樹田島 嘉人
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キーワード: 背臥位, 体圧値, 体圧測定器
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抄録
【目的】褥瘡は二次的感染症を引き起こし生命予後にも影響する。その好発部位として、背臥位で外後頭隆起、肩甲骨部、肘頭部、仙骨部、踵部と言われている。褥瘡に関する先行研究や報告には、仙骨部、踵部の褥瘡処置や治療ガイドライン、体圧分散寝具の有用性に関する報告が大半を占めている。そのため、背臥位での褥瘡好発部位にかかる体圧を測定した報告は少ない。背臥位にて褥瘡好発部位である外後頭隆起、肩甲骨部、肘頭部、仙骨部、踵部の圧値を測定し、高圧を示す部位を明らかにすること。 【対象・方法】測定内容を説明し、同意を得た健常成人43名(男性36名、女性7名)平均年齢24±5.8歳、平均伸長168.1±8.3cm、平均体重63.3±10.4kgを対象とした。ベッド(PARAMOUNT BED)の標準マットレス(KE-601 パラケアマットレス)にシーツをかぶせ用いた。測定は背臥位とし、CAPE社製マルチパッド型簡易体圧測定器セロCR‐270を用い、外後頭隆起、左肩甲骨部、左肘頭部、仙骨部、左踵部を順不同で測定した。被検者間の誤差を最小限にするため、センサーパッドの挿入は同一検者が行った。得られた各部位にかかる体圧値に対し、一元配置分散分析を行った。多重比較にはBonferroniを用い、有意水準は5%未満とした。 【結果】各部位の平均値は外後頭隆起92.2±38.5mmHg、肩甲骨部23.1±12.4 mmHg、肘頭部38±24.7 mmHg、仙骨部101.7±30.3 mmHg、踵部94.8±36 mmHgであり、外後頭隆起、仙骨部、踵部において有意に高圧値を示した。 【考察】一般的に身体における重量比は、頭部7%、胸部33%、腰部44%、脚部16%と報告されている。頭部の比率は7%と少ないが、頭蓋骨の割合が非常に高く、皮下組織も少なく皮膚が薄い。加えて、大脳は重量が重いことから高圧値を示したと考える。今回の測定では、枕を使用せず測定を行った。しかし、背臥位では枕を使用することで、接触面積が拡大し圧が分散すると考えられる。胸部には33%の重力が加わるが、背部全体と広い面で支持することから圧が分散し、低圧値を示したと考える。腰部は体重の約半分である44%の高い重力が加わる。腰部には骨盤があり、内部臓器も多く存在することから、骨突出部である仙骨に圧が集中し高圧値を示した。脚部は17%と少ないが高圧値を示した。これは、背臥位で下肢における骨突出部は踵骨のみで、高圧値を示したと考えられる。 【結語】先行文献に多い仙骨部、踵部は高圧値を示し、褥瘡を併発する可能性が高いことから、圧分散を目的とした褥瘡発生予防が重要となる。
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© 2007 東海北陸理学療法学術大会
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