東海北陸理学療法学術大会誌
第24回東海北陸理学療法学術大会
セッションID: P012
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平行棒内Timed Up and Go Testの有用性の検討
*北野 真弓佐々木 伸一嶋田 誠一郎北出 一平松村 真裕美亀井 健太久保田 雅史野々山 忠芳鯉江 祐介松尾 英明小林 茂竹野 建一馬場 久敏
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抄録
【目的】臨床においてTimed Up and Go Test(以下,TUG)や最大歩行速度(以下,MWS)は頻繁に用いられる評価である。一般に,TUGは移乗・移動能力やADLとの関連があり,MWSは歩行能力を反映すると言われている。しかし急性期の症例では安全性の配慮から平行棒内での評価が必要な場合がある。そこで,本研究の目的は,1)平行棒内で実施するTUG(以下,平行棒内TUG)が一般的に実施しているTUG(以下,一般TUG),MWS,ADLをどの程度反映するか,2)歩行可能補助具の違いにおいて平行棒内TUGに差があるか,を明らかにすることとした。 【対象】対象は当院に入院しており,歩行になんらかの補助具が必要な男性13名,女性16名の計29名(整形疾患20名,中枢疾患9名)とし,年齢74.0±8.9歳,身長154.2±9.5cm,体重54.8±12.9_kg_であった。理学療法室において10mを歩行するのに必要な歩行補助具から,平行棒群(歩行器での10m歩行不可)4名,歩行器群(杖での10m歩行不可)11名,杖群14名に分類した。対象者には本研究の趣旨を十分説明し,同意を得て行った。 【方法】歩行器群と杖群においては一般TUG,MWS,平行棒内TUGを測定し,FIM運動項目について調査した。平行棒群は,平行棒内TUGとFIM運動項目のみ評価した。一般TUGはPodsiadloの提唱に従い,理学療法室にて主に使用している歩行補助具を用い3mの往復歩行とした。MWSも一般TUGにて使用した歩行補助具を用い,10m歩行路にて実施した。平行棒内TUGは平行棒内にて椅子から起立し,3m55cmを往復歩行後,着座に要した時間を計測した。手すりの使用については特に制限せず,最大努力下にて実施した。各施行間には十分休憩をとり,測定は全て3回ずつ行い,最速値を解析に用いた。平行棒内TUGと,一般TUG,MWS,運動FIMのそれぞれの間の相関と,平行棒,歩行器,杖群の各群間における平行棒内TUGの差を検討した。相関はPearsonの相関検定及びSpearmanの順位相関検定を用い,群間の平行棒内TUGの比較にはBonferroniの多重比較検定を用い,有意水準は5%未満とした。 【結果】平行棒内TUGは,一般TUG(r=0.95,p<0.01),MWS(r=0.93,p<0.01),運動FIM(r=-0.63,p<0.01)と有意に相関していた。また,杖群は歩行器群や平行棒群と比較して平行棒内TUGが有意に速かった。 【考察】本研究の結果より,平行棒内TUGは一般TUGやMWS,運動FIMと高い相関があり,重症例でも早期から歩行能力やADL(特に移動)能力を示す指標になりうると考えた。歩行可能補助具の違いが平行棒内TUGに反映されており,平行棒TUGにより歩行能力が推察できるかもしれない。
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© 2008 東海北陸理学療法学術大会
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