東海北陸理学療法学術大会誌
第25回東海北陸理学療法学術大会
セッションID: S-14
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野球選手の体幹回旋可動域と投球フォームの関係
*飯田 博己中路 隼人加藤 貴志岩本 賢塚田 晋太朗尾関 圭子山本 隆博矢澤 浩成水谷 仁一岩堀 祐介
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抄録
【目的】  われわれが考案した体幹回旋可動域測定法を用いて野球選手の可動域を測定し、その特徴について検討した。さらに、体幹回旋可動域と投球フォームとの関係について検討した。 【対象】  (研究1)2008年4月から2009年5月までに当院を受診した野球選手82名(年齢13.9±3.7歳)を対象とした。
 (研究2)研究1の対象から、投球フォームが比較的安定してくる年代といわれる高校生以上の選手34名を抽出し、さらに投球フォームの評価を行った選手27名(年齢17.7±2.9歳)を対象とした。 【方法】  (研究1)可動域測定は、端座位で肘関節伸展位、肩関節90°屈曲位で両手掌を合わせて随意的に体幹を回旋させ、角度計側を行った。投球側、非投球側を測定し、その差が自覚・他覚ともに明らかである10°以上の選手の割合を算出した。〈BR〉 (研究2)投球フォームをlate cocking期の体幹回旋運動、肩最大外旋以降の上肢スイングについて評価した。体幹回旋差の方向と投球時の体幹回旋運動および上肢スイングとの関係を検討した。 【結果】  (研究1)体幹回旋可動域は投球側58.8°、非投球側57.9°で有意差を認めなかった。投球側と非投球側の差が10°以上の選手は33.0%存在した。その詳細は、回旋制限の方向が非投球側22.0%、投球側11.0%であった。〈BR〉 (研究2)late cocking期の体幹回旋運動が不十分な選手の出現率は、全体として多数存在した。上肢スイングが内旋運動主体の選手の出現率は、体幹の回旋差なし22.2%、制限方向非投球側55.6%、投球側22.2%であった。 【考察】  野球選手の体幹回旋可動域は、繰り返される投球および打撃動作によって制限が生じる。本研究では投球側と非投球側の回旋可動域差が明らかな選手は、全体の約3割に存在し、その制限方向は両方向であった。加えて、非投球側方向への体幹回旋制限は非効率的な投球動作につながる可能性が示唆された。
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© 2009 東海北陸理学療法学術大会
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