学術の動向
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新たな地球観への挑戦 ―地球惑星科学の国際学術組織の活動と日本の貢献―
人類の来た道と進む道の自然環境の変動をひもとく
──国際第四紀学連合 (INQUA) の活動と日本の貢献
奥村 晃史
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2021 年 26 巻 8 号 p. 8_48-8_51

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抄録

 第四紀研究は第四紀における人類と自然の歴史を両者の関わり合いを重視して解明する。その成果は現代の人類が直面する地球環境変動や自然災害の解明と将来予測に不可欠な情報を提供し、人類の進む道を指し示すものである。INQUAは第四紀研究の学際的・国際的な研究の推進を目的として1928年に設立され。日本学術会議と日本の研究者は1950年代からINQUAを支援しその活動に積極的に参加してきた。INQUAの主要な活動は5つのコミッションで行われる研究プロジェクトと若手・発展途上国研究者の支援である。その財政は各国の分担金と学会誌の誌代で支えられている。2015年名古屋大会の実現、チバニアンの認定は、日本学術会議の継続的な貢献の重要な成果である。人類の未来に関わるグローバルな第四紀研究へINQUAを通じて貢献することは、日本の第四紀研究者と日本学術会議の重要な責務である。

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