科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、論文データベースを用いて国際的に注目を集めている研究領域を見いだし、それらを俯瞰した「サイエンスマップ」を作成し、世界における研究動向と日本の活動状況の分析を実施している。サイエンスマップの分析から、世界において科学研究の拡大が生じる中、日本がカバーしている研究領域の割合が相対的に低下していること、日本では研究の多様性の源泉であるともいえるスモールアイランド型の研究領域への参画割合が低下していることが明らかになった。これらを改善するためには、日本が強みをもつ研究領域を周辺の研究領域まで含めて育てていくこと、挑戦的・探索的な研究が可能となる研究環境を構築していくことが必要と考えられる。