2022 年 27 巻 3 号 p. 3_40-3_45
日本のコロナ対策においては、部分的に強制的な手法が取り入れられているものの、ソフトな規制手法が中心となっている。強制的手法を導入するためには、制度的環境や社会状況との兼ね合いのみならず、他の代替的手段と比較をしつつ考える必要がある。代替的な手段としては、ソフトな法規制、社会規範、市場メカニズム、アーキテクチャなどがある。これらの多様な規制手法の選択・組み合わせがどのようになされるべきかは、それぞれの、規制としての特質やそれらのガバナンスのあり方と併せて考察していかなければならない。とりわけ、ポスト/ウィズ・コロナ禍の状況を考えれば、きめ細やかな規律により個人の権利の制限を最小限にすることがさらに求められ、そのためには、情報技術的なアーキテクチャのさらなる活用が求められることになるだろう。コロナ禍の恐怖が過剰な規制をもたらさないように、規制に対する適切な想像力を鍛え上げる必要がある。