冷凍サバの品質への影響要因を明らかにする目的で,国内数ヶ所で製造された国産冷凍サバと輸入冷凍サバを用いて,品質指標として刺身としてのおいしさ,影響因子として鮮度指標K 値,脂質含量,漁獲から凍結までの経過時間および冷凍保管期間などを相互に比較した.その結果,国産および輸入冷凍サバは,原料ごとにK 値,脂質含量などが異なり,刺身としてのおいしさもそれぞれ異なった.主成分分析の結果,刺身としての品質には,脂質含量の高さと鮮度の高さが影響しており,脂質含量が高い方が刺身としての品質は高い傾向があった.しかし同じ脂質含量では鮮度が高い方が品質は高かった.また冷凍サバの品質を向上する手段の一つとして,漁獲後,鮮度の高い状態での凍結が考えられた.