低温環境で使用されている空調用熱交換器においては,気相側伝熱面への着霜が熱抵抗の増大や空気流路閉塞による空気流量の減少を招き,熱交換効率が低下してしまう問題がある.本研究では,冬場のエアコン用室外機での利用を想定したフィンレスフラットチューブ熱交換器の着霜特性の把握を目的とする.具体的には,一定の温度および湿度の空気が連続的に流入する条件下で低温に保たれたフラットチューブ熱交換器に対し,チューブ配列,風速が伝熱性能に及ぼす影響を実験的に評価した.その結果,配列の違いが着霜下の伝熱特性に与える影響は小さいことが分かった.また,霜層は時間の経過に伴い厚くなり,圧力損失は急激に増大し,伝熱量も増大することが分かった.