2022 年 39 巻 2 号 p. 105-
管内輸送を想定した熱輸送媒体として,大きな潜熱を有するエリスリトールと水を混合させたエリスリトールスラリーが有望である.エリスリトールスラリーは低流速条件で沈殿を伴う流れになりやすいため,流動様相が与える影響は無視できないとされている.既報ではエリスリトールスラリーの流動モデルが提案されたが,簡素化のために実際の流動とは乖離が大きい.本研究では,エリスリトールスラリーを水平円管に流動させ圧力損失を測定し,低流速条件における流動特性を調べた.モデルに新たな変数を加えることで沈殿部の流動を定義した.測定された圧力損失と比較すると,本モデルは,極めて固相率が低い条件を除いた広い範囲で精度よく圧力損失を見積もることができ,モデルの有用性を示すことができた.さらに,沈殿部の流動を新たにモデル化できたため,管下部における熱伝達についての検討へ展開することができた.