IoT 技術を活用した各種機械の異常予知・診断が広く研究されている.空調機は多くの施設で一般的に使用されているが,特に小中型の空調機の異常診断に焦点を当てた研究はほとんど見当たらない.本研究では,既存の空調機にデータ収集および診断システムを導入するためのアプローチを提案する. 空調機の異常を検出および診断する際に直面する課題には,ノイズの多い環境,コストの制約,季節変化などがある.本研究では,データ収集システムと診断方法を慎重に調整し,診断モデルを季節ごとに構成し, 振動データに加えて圧力データ推定値を利用することで, 安価で精度の高い異常検出システムを実現する.