環境負荷が低い冷媒への転換が進む空調機では,温度勾配を有する冷媒の使いこなしが課題である.温度勾配を有する冷媒は,液相と気相の組成が異なるため,配管分岐部における気液分配の偏りが,制御性に及ぼす影響が大きい.本研究では,水平配管から鉛直上方向へ分岐する形状を対象として,Large eddy simulation(LES)による気液二相流解析を行い,流出管の長さが気液分配特性に及ぼす影響を明らかにした.また,LES で求めた出口乾き度を流出管長さに基づく1 次元モデルで表現することで,空調機全体の解析に適用可能な簡便な分配予測式を開発した.