本研究では,連続して回転するデシカントローター内部の温湿度可視化のため,IoT用無線式小型温湿度計を用いた温湿度測定技術の構築を行ってきた.小型センサーによる同時5点の温湿度計測システムを構築し,厚み200 mmのデシカントローターを2種類用意し通風試験を実施した.ローター内部の絶対湿度分布を可視化した結果,10 rphにおいてローター無次元回転方向0.1-0.2(35°-70°)の領域で除湿量が最大となった.また厚さ方向について,ローターAは100 mmの地点で75 %,ローターBは56 %除湿が完了していた.100 mm以降はローターAでは除湿量の低下がみられたが,ローターBでは厚さ200 mmまで除湿/再生が行われる傾向を確認した.