本研究ではデシカントローターの内部環境可視化のため,無線式小型計測システムによるローター内温湿度の計測技術構築を行ってきた.本報では異なる吸着等温線の特性を持つローターを対象に内部の温湿度変化を可視化し,異なる潜熱負荷条件において,厚さ200 mmのローター内部温湿度を比較した.その結果,14 g/kgDAの条件では吸着材の種類によらずローター全域で除湿が行われていた.5 g/kgDAの条件では,60 %程度で最大吸着量に達するローターC内部の厚さ50 mmまで除湿が行われたが,90 %程度で最大吸着量に達するローターAとBは内部で緩やかに除湿が進んでおり,それぞれの吸着等温線の特徴を反映した除湿が確認できた.