論文ID: 25-14AD
本研究は,HFC-134aとイオン液体である[Bmim][Tf2N]を冷媒と吸収液に用いた機械圧縮・吸収式ハイブリッド冷凍サイクルを提案する.冷媒と吸収液の平衡吸収量,熱物性値を用いた静的解析により,本サイクルの冷凍能力と成績係数(COP)特性について評価した.本サイクルは吸収式のみでは得られない冷凍熱を358.15 K以下の駆動温度で生成可能である.圧縮機による吐出圧や駆動温度条件により,平衡吸収量差と投入エネルギー基準のCOPsystemが大きく変化し,ハイブリッドサイクルは吸収式の値より十分に高い.本サイクルの投入電力基準COPelctricityは吸収液の循環ポンプ効率に影響する.循環ポンプ効率が0.1以上の条件では,本サイクルの投入電力基準COPelctricityは機械圧縮式サイクルのみより高い値が得られることが分かった.