日本シミュレーション学会論文誌
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論文
人体の火傷部位から感電部位逆推定に向けた「接触電流」 – 「熱」連成解析
野村 政宗西 廉斗太良尾 浩生武居 周
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2026 年 18 巻 2 号 p. 39-47

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抄録

本研究では,将来的に火傷部位から感電部位を予測する逆解析手法開発に向けた接触電流-熱伝導連成解析(以後感電解析)コードの開発をオープンソースソフトウェア:ADVENTURE_Thermalの定常・非定常解析機能を用いて行う.本解析では,境界条件付与のために微小ボクセルで構築される解剖学的数値人体モデルの表面情報を抽出する必要がある.しかしながら,現状の数値人体モデルは皮膚-外部の境界において点接触・辺接触になる箇所があり,数値解析において必要となる表面情報の抽出が不可能となる.そこで本研究では点接触・辺接触になる箇所にボクセルを追加,面接触にし,数値人体モデルを修正するコードを開発した.その結果,増加するボクセルは1%以下に収まり,人体表面に自由に境界条件を付与することを可能にした.連成解析機能を追加したADVENTURE_Thermalで直立姿勢モデル・座位姿勢のモデル・しゃがみ姿勢のモデルで感電解析を行った結果,直立姿勢モデルに比べて,座位・しゃがみ姿勢のモデルは感電部位のほかに屈曲している関節部位付近で高い電流密度・温度上昇が見られ,また90°以上になると顕著に温度が大きくなり,場合によっては,関節部位にも火傷を生じる可能性があることが分かった.以上のことから,火傷部位と感電部位は必ずしも一致しない可能性があり,本手法を順解析とした逆解析手法の必要性を示すことができた.

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