ボリュームレンダリングは,3次元のスカラーデータを解析するための重要な可視化手法である.また,バーチャルリアリティ(VR)装置による可視化も,複雑なデータの可視化には重要である.これらを組み合わせて使用するために,長い間VR装置へのボリュームレンダリングの実装が試みられてきた.本研究では,ヘッドマウントディスプレイ(HMD)でのボリュームレンダリングの実用性を調査する.我々はHMD用の可視化ソフトウェアVOIRに,シェーダプログラミングによるレイキャスティング法を用いてボリュームレンダリングを実装した.さらに伝達関数変更用GUIを開発した.それらの性能とユーザビリティを評価した結果,HMDでのボリュームレンダリングによる対話的可視化が十分可能であることがわかった.
砂時計の重さは砂が落ちている間にわずかに重くなることが知られている.この微弱な変化をシミュレーションで定量的に再現した.可変質量物体が結合した力学の系として砂時計を考えると,砂の層の厚みが時間変化する効果と,自由落下する砂粒の落下距離が時間の経過と共に短くなる二つの効果が重さの変化に対して同じだけ寄与することがわかる.このことは,砂粒の水平方向の運動は重要ではなく,砂粒同士の衝突も含めた砂粒の鉛直方向の運動が本質的であり,さらに下に降り積もった砂層の堆積過程を高精度に解くことが砂時計の重さの変化を再現するのに必須であることを意味する.我々はソフトスフィアモデルに基づく個別要素法シミュレーションモデルを開発した.これは,複数の砂の柱においてそれぞれ一定の割合で砂粒が落下し,下部に堆積していくというモデルである.Processing言語で実装したこのシミュレーションはノートPCで実行することが可能である.
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