抄録
特別支援教育への作業療法士(以下、OT)の関わりが増加する中、学校でのOTの役割や成果を明確にする必要がある。このたび、特別支援学校中学部2年、ダウン症で中度の知的障害を有する生徒を対象に、教員とOTが、COPMとスクールAMPSという評価尺度を用いて生徒の学校課題(色を塗る、はさみで切る、貼るなど)を評価し、共通の目標と取り組みを話し合い、実行した。その結果、生徒の課題遂行力が向上し、目標に到達することができた。以上の結果は、2つの評価を用いて生徒の課題遂行の問題を明確にしたこと、環境を調整し適切な教材で繰り返し練習したこと、教員とOTが共通の目標と取り組みを実行したことによると推察された。また、特別支援教育におけるOTの役割は、教員と協働して生徒の問題に取り組むことだと考えられた。しかし、その一方で、OTがよりシステマティックに介入できる体制づくりの必要性も示唆された。