糖尿病
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診断・治療(食事・運動・薬物治療)
糖尿病に伴ううつ病・うつ状態の検討とパロキセチンの有用性
西 重生福永 康智東 信之
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2013 年 56 巻 2 号 p. 69-74

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抄録

糖尿病患者における抑うつの頻度と,抗うつ薬であるパロキセチンの介入効果を検討した.抑うつは,2質問法とツングの自己評価式うつ性評価尺度(Self-rating Depression Scale:以下SDSと略す)で評価した.糖尿病患者107例のうち,2質問法の陽性は14例(13.1 %),SDSスコアの平均は38.4点であった.不眠,食欲・体重の変化がみられる患者,腎症を有する男性,冠動脈疾患の既往を有する患者でSDSスコアが有意に高い結果であった.うつ病・うつ状態と認められた患者に対し,パロキセチンの投与を12週間行った.SDSスコアは,投与前の51.0±2点から,投与12週の42.0±5点へ有意な減少が認められ,HbA1c(JDS値)の有意な減少も認められた.糖尿病に伴う抑うつの早期発見と適切な介入が,血糖コントロールの面でも有用である可能性が示唆された.

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© 2013 一般社団法人 日本糖尿病学会
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