糖尿病
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症例報告
化膿性仙腸関節炎,恥骨骨破壊を伴い傍脊柱筋と骨盤周囲筋に巨大膿瘍形成した2型糖尿病の1例
松下 幸司岡田 洋右新生 忠司近藤 秀臣田中 良哉
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2015 年 58 巻 2 号 p. 115-120

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抄録

62歳女性.2001年2型糖尿病と診断され,2010年5月より治療を自己中断していた.2010年12月左臀部打撲後より徐々に腰痛が悪化し2011年4月当院緊急入院となった.入院時血糖426 mg/dl, HbA1c 11.9 %と血糖コントロール不良であり,CTにて腰椎L1レベルの左傍脊柱筋から骨盤内外の筋にかけて巨大なガス産生性膿瘍を形成し,左仙腸関節と右恥骨の骨破壊を伴っていた.高血糖状態はインスリン療法にて対処し,膿瘍に対して,まず左仙腸関節直上部の皮膚より切開・排膿を行い,閉鎖式持続洗浄療法を2週間施行するとともに抗菌薬投与継続し改善した.血糖コントロール不良な糖尿病患者が腰痛を訴えた時には,糖尿病性神経障害として体幹部の深部痛覚の感覚鈍麻をきたしうることを念頭におき,痛みの程度にとらわれずに診察・検査を進めることが重要である.

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© 2015 一般社団法人 日本糖尿病学会
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