2019 年 62 巻 5 号 p. 337-346
日本糖尿病学会の「女性糖尿病医をpromoteする委員会」は,糖尿病医の働き方や生活時間の現状について2017年5~6月にアンケート調査を行った.対象は糖尿病専門医5,298名で,1,566名(男性1,003名,女性563名)からの回答を得た.男性の94 %,女性の72 %が常勤であり,診療科科長は男性21 %に対して女性7 %,研修指導医も男性23 %,女性13 %で共に女性で少なかった.1日の時間配分では,勤務時間は男性10.7時間,女性8.5時間,睡眠時間は男女ともに6.3時間,家事は男性1.0時間,女性3.3時間,育児・介護は男性0.7時間,女性2.8時間で,特に育児世代では男性1.4時間,女性4.9時間と女性で有意に長かった.今後の女性糖尿病医の活躍,男性糖尿病医の過重労働抑制,男女ともに糖尿病医としてキャリアアップするために,職場環境の整備,学会による支援の必要性などが認識された.