歳から79歳までの各年齢層の健常人1,261例について心電図R-R間隔変動を指標とした自律神経機能検査を行い, IE常参考値および標準予測式を作成した.
安静・時, 深呼吸時, バルサルバ試験, 起立試験での心電図R-R間隔をMEコマーシャル製のオートノミックR-100を使用して連続する100心拍で計測し, 平均値, 標準偏差, 変動係数, 最大値と最小値の比などを検討した.
自律神経機能検査成績に性差は認められなかったが, 年齢と強い相関が認められたので年齢別の正常参考値をパラメトリック法で算出した.安静時および深呼吸時の100心拍R-R間隔の標準偏差, 変動係数および最大値と最小値の比は加齢に伴って有意に減少した (P<0.01).
また多変量解析法により自律神経機能検査の標準予測式を作成し, 信頼の高い (P<0.01) 予測式を得た