糖尿病
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高Lp [a] 血症を伴ったII型糖尿病の1例
竹越 忠美木藤 知佳志羽場 利博平井 淳一若杉 隆伸嵯峨 孝山崎 義亀与馬渕 宏
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1990 年 33 巻 5 号 p. 413-419

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抄録
Lp [a] リボ蛋白が高値例では虚血性心疾患の頻度が高いことが知られている.細小血管症を伴った糖尿病患者に高Lp [a] 血症を伴った症例を経験した.症例は72歳男性で胸部圧迫感, 下肢浮腫, 視力障害を主訴として入院.TC282mg/dムTG133mg/dムHDL-C48mg/dlで糖尿病性腎症によるネフローゼ症候群の状態であった.アガロース電気泳動ではExtraβリボ蛋白を認めた.DISC電気泳動ではmid-bandを認め抗Lp [a] 血清で反応した.Lp [a] は134mg/dlと正常値の18.6±0.9mg/dlに比して著明に高値であった.等電点電気泳動によるアポE表現型はE4/2を呈した.同胞2名, 子供2名はいずれも正脂血症でLp [a] は各々, 24, 21.8, 23, 9.8mg/dlと正常であった.本症例では負荷ECG, 負荷心筋スキャンにて虚血性心疾患が認められたが冠動脈造影ではSegment1, 3, 7にそれぞれ25%の狭窄を認めた.ネフローゼ症候群や腎不全を伴う糖尿病患者ではLp [a] が高い症例が多く動脈硬化に促進的に作用する可能性があり今後慎重に経過を観察していく必要があると思われる
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© 社団法人 日本糖尿病学会
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