糖尿病
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環境温度の赤血球アルドースレダクターゼ活性に与える影響
大塚 吉則藪中 宗之野呂 浩史渡部 一郎阿岸 祐幸
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1994 年 37 巻 11 号 p. 827-832

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抄録

環境温度のアルドースレダクターゼ (以下ARと略す) 活性値に与える影響を明らかにする目的で, 水温を変化させて健常人を浸漬し, 末梢血中の赤血球を用いて検討した. AR活性の基礎値は健常人で1.11±0.12 (mean±SEM, U/gHb, n=34), 糖尿病患者で2.07±0.14 (n=45) であった (p<0.0001). またAR活性はHbA1と有意の相関があったが (P<0.01), 空腹時血糖値とは相関しなかった.次に水温の影響を検討したところ, 42℃10分間の水浸でAR活性は37.6%増加し (p<0.01), 39℃, 25℃ではそれぞれ52.2%(p<0.01), 47.0%(p<0.05) 減少した.また, 赤血球ソルビトール濃度は42℃において36.0%の増加を示した (p<0.05). これらのことから, 環境温度により糖尿病性合併症は何らかの影響を受ける可能性のあることが示唆された.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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