糖尿病
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糖尿病性アルブミン尿症例における血中トロンビン-アンチトロンビンIII複合体濃度の増加
清水 弘行根岸 真由美大谷 健一田中 義人佐藤 則之森 昌朋下村 洋之助
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1996 年 39 巻 2 号 p. 147-151

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抄録
糖尿病性腎症における血液凝固異常の存在を検討する目的により, 127例のインスリン非依存型糖尿病症例を3群 (A群: UAI (尿アルブミン指数: mg/gCr) ≦20, B群: 20<UAI≦200, C群: UAI>200) に分類し, 血中トロンビン-アンチトロンビンIII複合体 (TAT) 濃度の測定を行った. i) UAIの増加とともに血中TAT値上昇を示す頻度は有意に増加し, C群の血中TAT値の平均値はA群に比し有意な増加が観察された. ii) 血中TAT値とUAIおよび血中HbA1c値との間に有意な相関関係が観察された. 以上の結果より, 糖尿病性アルブミン尿の進展に伴い, 血中TAT値に代表される血液凝固活性の増加が認められることが判明するとともに糖尿病性腎症症例における閉塞性動脈硬化性疾患の重要な増悪因子の一つである可能性が示唆された.
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© 社団法人 日本糖尿病学会
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