日本トキシコロジー学会学術年会
第32回日本トキシコロジー学会学術年会
セッションID: P-39
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一般演題(ポスター)
ステロール合成阻害作用を有する化合物のラットを用いた口蓋裂に関する実験的研究
*大田 泰史池見 直起吉田 龍二川島 邦夫
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抄録
我々は,実験的に口蓋裂の発生機序を検索している.今回はステロール合成阻害作用を有する化合物におけるラット(SD系)口蓋裂発生の感受期を特定するとともに,本化合物を羊水内投与し口蓋裂の誘発が親化合物によるものか,代謝物によるものかを推定した.(実験1) 本化合物の口蓋裂誘発性を確認するために,妊娠6∼15日(膣栓確認日=妊娠0日)の10日間,1日1回強制経口投与した.投与量は15,20,25 mg/kg,投与容量は各群とも5 mL/kgとし,妊娠6日の体重を基に算出した.妊娠20日に帝王切開検査し,胎児の外表検査を行った.(実験2)口蓋裂発生の臨界期を特定するために,母動物に単回投与し,妊娠20日に帝王切開した.投与量は100 mg/kgとし,妊娠6日の体重を基に算出した.(実験3) 本化合物の投与による口蓋裂の誘発性が化合物そのものに誘発されるのか,その代謝物により誘発されるのかを確認するために,母動物の腹部を切開し,子宮壁を通して本化合物を羊水内投与した.投与日は妊娠9∼15日のいずれか1日とし,1胎児(胚)あたり10∼50μLの用量で投与した.投与方法は,媒体に溶解した本化合物を注射針(31G)を用いた方法と,本化合物の原末(粉末)を直径約0.2mmのガラス管に挿入し,ギター線で押し出す方法の2種類とした.
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© 2005 日本毒性学会
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