日本トキシコロジー学会学術年会
第35回日本トキシコロジー学会学術年会
セッションID: P-063
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実験動物・モデル動物
イヌ酢酸誘発大腸炎モデルの評価法に関する検討
*堀 克彦木村 恵人美濃部 典子白畑 実紀六角 香菊森 幹人古川 茂典
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キーワード: 大腸炎, 酢酸, イヌ
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抄録
ヒト潰瘍性大腸炎は、大腸粘膜の粘膜層あるいは粘膜下層に糜爛や潰瘍を形成する非特異性炎症性腸疾患であり、臨床症状としては下痢、血便、腹痛及び体重減少などの所見があげられ、再発・緩解を繰り返し慢性的に経過する。また組織学的には炎症性細胞浸潤、杯細胞の減少及び陰窩膿瘍などが報告されているものの、その詳細な病因・病態については現在なお不明な点が多い難治疾患である。サラゾスルファピリジン、メサラジンなどの薬物療法、免疫抑制剤や白血球除去による維持療法、外科手術が実施されているが、更なる医薬品、治療法の開発のために研究が継続されている。これら研究のためには各種大腸炎モデルが必須である。そのうちの一つである酢酸誘発大腸炎モデルは、酢酸を直腸内投与することにより生じる大腸粘膜の傷害を評価するモデルであり、傷害部の変性はヒトの病態と類似しているとされている。今回、酢酸誘発大腸炎モデルをイヌにおいて実施すべく、実験条件を検討した。
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© 2008 日本毒性学会
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