日本トキシコロジー学会学術年会
第35回日本トキシコロジー学会学術年会
セッションID: P-076
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実験動物・モデル動物
ラットにおける週齢変化に伴う血中ホルモン濃度の確認
*中島 幸博飯開 順子財前 絹子中村 泰彦千々波 公生那須 昌弘
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キーワード: 週齢変化, ホルモン濃度
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抄録
近年,薬物や化学物質の安全性評価において内分泌器官に対する影響の有無を評価しておくことが一般的になってきている.その一環として血中ホルモン濃度を測定する場合には,採血方法,麻酔による影響,日内変動,雌での性周期による変動および採血時の週齢などを考慮することが重要である.
我々は市販のホルモン測定試薬(キット)を用いて,雌雄ラットの週齢に伴うホルモン濃度の変動について背景データの収集を進めている.今回は長期反復投与毒性試験において投薬期間終了時の週齢に近い34および60週齢時でのデータが得られたので,昨年本学会にて報告した8,12および21週齢時のデータと併せて紹介する.
雌雄ラットCrl:CD(SD)を7週齢で入荷し,8,12,21,34および60週齢時にペントバルビタール・ナトリウムによる麻酔下で腹部大静脈より全採血し,得られたEDTA血漿を測定に供した.
ラット専用の測定試薬(radioimmunoassayあるいはenzymeimmunoassay)を用いて8,12,21,34および60週齢時の血中のホルモン濃度を測定した.また,人畜共通のステロイドホルモンについても,ヒト用の測定試薬を用いて測定した.Thyroid-stimulating hormone (TSH),thyroxine(T4),triiodothyronine(T3),adrenocorticotropic hormone(ACTH),aldosterone,corticosterone,luteinizing hormone(LH),follicle-stimulating hormone(FSH),growth hormone(GH)およびprolactin(PRL)は雌雄いずれでも測定した.さらに,雄ではtestosteroneおよび5α-dihydrotestosterone(DHT)を,雌については17β-estradiol(E2)およびprogesterone(P4)を測定した.
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© 2008 日本毒性学会
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