抄録
反復投与毒性は、機能的変化(症状や液性変化)や器質的変化(剖検や組織変化)など、種々の検査データを総合的に考察して判断される。
種々の化学物質の反復投与の影響を比較する場合、それら検査データを横並びで比較することが必須である。
しかし、これまでにそうした比較は、報告書から検査データを各項目別に抽出し、比較表を作るなどの、高度の専門性が要求される煩瑣な作業を前提としていた。
今回、そうした比較が可能な「反復投与毒性試験」DB構築のため、反復投与毒性試験の報告書群を俯瞰し、そのデータを入力するという作業に関わった。その中で
1)用語の統一
2)有意差に関する統計手法の標準化
3)測定機器や表示単位の標準化
4)図表の配置・表示法(フォーマット)の標準化
5)病理所見表示法の標準化
などの報告書内の「データ表示法」について、ガイドライン的な標準化の必要性を痛感した。