日本毒性学会学術年会
第45回日本毒性学会学術年会
セッションID: W1-3
会議情報

ワークショップ1
化学分析評価を含めた医療機器の生物学的安全性評価 – グローバル市場における取り組み
*北山 智華子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

NAMSAは1967年に米国、オハイオ州で医療機器の生物学的安全性評価及び滅菌保証のラボとして創業し、昨年50周年を迎えた医療機器、IVD及び再生医療製品の包括的な医療機器開発受託機関である。米国、欧州、及び中国にラボを持ち、米国、欧州、中国及び日本の各拠点において、医療機器のコンサルティング、生物学的安全性試験を含む非臨床試験、及び臨床試験のサービスを提供している。この一環として、弊社Biosafetyチームは、ISO 10993-1; Biological evaluation of medical devices – Part1: Evaluation and testing within a risk management processに基づく医療機器の生物学的安全性の評価を支援する業務を遂行している。ISO 10993-1には、「医療機器の生物学的安全性評価を、知識及び経験が豊かな専門家によって、計画し、実施し、かつ、文書化する」よう規定されている。弊社では、ISO 10993に基づく医療機器のリスク評価において、機器の原材料、及び、製造工程、洗浄、包装、及び滅菌工程等からの残留物が臨床使用において有意な毒性を示すレベルの物質が浸出液中にないことを確認するため、必要に応じ、ISO 10993-18に準じた化学分析(Chemical characterization)を行い、ISO 10993-17に準じたExtractable/Leachable化学物質の毒性学的評価を行っている。本ワークショップにおいては、弊社における上述の取り組みの現状を紹介する。また、医療機器の生物学的安全性評価については、各国の規制当局により評価の考え方等に違いがある。上記に加え、弊社では欧州、米国、中国及び日本の規制対応も含めたBiological risk assessmentを行っているので、本取り組みについても言及したい。

著者関連情報
© 2018 日本毒性学会
前の記事 次の記事
feedback
Top