日本毒性学会学術年会
第46回日本毒性学会学術年会
セッションID: S15-4
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シンポジウム 15
霊長類DNA/RNAデータベースの構築と医療への応用
*河合 純廣瀬 直毅佐野 浩美岡崎 康司八木 研山本 由美子依馬 正次清田 弥寿成築山 智之中家 雅隆佐々木 えりか井上 貴史渡部 聡朗榊原 康文Vasanthan JAYAKUMAR内藤 雄樹村川 泰裕川路 英哉
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抄録

 核酸医薬の開発やゲノム編集の医療応用において、ヒトおよび試験動物のゲノム配列およびRNAの構造と発現情報はきわめて基本的で重要な情報である。医薬は 望ましくは疾患に関連する臓器や分子に対する特異性が高く薬効を発揮しつつかつ副作用が生じないことであり、そのためにモデル動物を用いた有効性の評価と安全性を評価する前臨床試験も実施される。ゲノム・RNA・遺伝子発現の情報は評価の基盤となるものであり、創薬に携わる開発者のみならず規制当局などレギュラトリーサイエンスを含む幅広い領域で情報の共有が望まれるR&Dの基盤であると認識している。近年のゲノム科学はヒトやさまざまな試験動物のゲノムとトランスクリプトームの多様な分子と遺伝情報の発現について新たな知見をもたらしている。その成果は新たな創薬意欲に刺激を与えている。同時にデータ量が膨大でありながら、核酸医薬を開発するために欠けているデータや利用環境がある状況を踏まえ、AMEDの支援による『核酸医薬のためのゲノミクスデータベース(仮称)』 の開発が進行中である。 本発表では発展するゲノム科学を概観しつつ、テスト版データベースを紹介し、今後の『核酸医薬創薬に資する霊長類オミックスデータベース』の方向性と課題を述べたい。

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© 2019 日本毒性学会
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