アンチセンスやsiRNAをはじめとする核酸医薬品や、CRISPR-Cas9を利用したゲノム編集遺伝子治療は、本来の標的以外の類似配列が意図せず認識されてしまうことによりオフターゲット作用を引き起こす場合がある。このようなハイブリダイゼーション依存的なオフターゲット作用をインシリコに予測する方法として、ゲノムや転写産物のデータベースを塩基配列検索プログラムを用いて検索する方法が一般的である。しかしながら、核酸医薬品やゲノム編集の標的となる配列は長さが短いため、一般的な配列検索プログラムを用いると検索に漏れが生じることが多い。本発表では、ミスマッチや挿入欠失が複数あるような短い塩基配列でも正確に漏れなく検索することのできるGGGenome (https://GGGenome.dbcls.jp/) をはじめ、核酸医薬やゲノム編集の安全性評価に役立つウェブツールやデータベースを紹介する。