主催: 日本毒性学会
会議名: 第47回日本毒性学会学術年会
開催日: 2020 -
植物や脊椎動物のゲノム中には、トランスポゾンなどの反復配列が多く分布し、これらは、さまざまな経路で宿主の表現型に影響する。トランスポゾンの転移は潜在的に有害であるため、その大部分はDNAメチル化などのエピジェネティックな機構で抑制されている。一方、この抑制に対抗してトランスポゾンが増殖する機構については、ほとんどわかっていない。今回、シロイヌナズナのトランスポゾンにコードされるタンパク質による配列特異的な抗抑制とその進化について報告する。配列特異的な抗抑制によって、このトランスポゾンは宿主のダメージを最小にしながら増殖できる。この系のエピゲノム編集における利用についても考察する。