日本毒性学会学術年会
第49回日本毒性学会学術年会
セッションID: EL3
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教育講演
コロナ禍におきたワクチン開発研究の破壊的イノベーションとレギュレーション革命
*石井 健
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抄録

新型コロナウイルスのパンデミックは世界を一変させ、科学、医療、行政、そして外交や経済にまで大きく影響を与えました。特に、2020年はワクチン開発研究の革命が2つ起きた年として歴史に刻まれるでしょう。一つはmRNAという新たなワクチンの登場、2つ目はワクチンの臨床試験方法の革命です。30年前に登場した核酸ワクチンの歴史とサイエンス1,2、これから近未来に起こるワクチンに関する話題を基礎研究から臨床試験までお伝えします3,4。

今回ほどワクチンが世界の人々にとって「自分事」になったことは今までなかったことですし、感染症や免疫だけでなく、毒性学も巻き込む基礎研究、臨床研究分野にも新しい潮流が生まれてきており、異分野融合が進むことが期待されます。一方、世界を見渡すと、ワクチン忌避や、ワクチン接種が進んでいない国も多くある現実があり、日本はもっと安全で良く効くワクチンを世界に提供しGlobal health coverageに貢献することが期待されています。本講義では「100 Days Mission to Respond to Future Pandemic Threats」やポストコロナのワクチン開発研究の新展開を議論できれば幸いです。

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