日本毒性学会学術年会
第50回日本毒性学会学術年会
セッションID: S29-1
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シンポジウム29: トキシコロジストのキャリア形成支援プログラム:デジタル時代の人材育成と教育
創薬とAIの橋渡し人材の重要性
*藤 秀義
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抄録

ビッグデータや機械学習に端を発する2000年代以降の第3次AIブームは今も続いており、この1年ほどの期間においては、様々な生成系AI (Generative AI)の技術が公開され、社会的に大きな注目を集めています。この第3次AIブームの中で、創薬におけるAI開発も大きく進展し、化合物の分子設計・反応ルート探索、バーチャルスクリーニング、創薬標的同定、細胞画像解析、ADME/Tox予測など、創薬のあらゆる段階において、AIが活用されるようになってきました。

創薬とAI技術を結びつけるためには、両方の分野に精通した橋渡し人材が必要不可欠です。橋渡し人材は、創薬研究におけるAI技術の導入や、創薬におけるAIの活用方法の提案など、AI活用を推進する上で重要な役割を果たします。創薬の現場の課題を認識し、その課題を解決するにはどんなAI技術を応用できるのか、AIで出来ることは何か、AIで出来ないことは何か、AIを開発するには何が必要かなど、ある程度AI技術を理解しておくことが橋渡し人材に必要とされています。

本講演が、創薬とAIの橋渡し人材の重要性について議論し、どのようにして橋渡し人材を育成するかを考えるきっかけになればと考えています。

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