2026 年 13 巻 2 号 p. 91-100
目的 本研究は,地域包括支援センター(センター)職員を対象に,センター内部における体制課題および地域における生活課題とその対応策,さらに今後の展望について明らかにすることを目的とした。
方法 5か所のセンターに勤務する職員24名を対象に,フォーカスグループインタビューを実施し,内容分析を用いて分析した。
結果 センター職員は,相談内容の複雑化や多職種連携の困難さなどの課題に直面していた。一方で,通いの場の運営や企業・地域との連携など,地域包括ケアの推進に向けた多様な取り組みも確認された。また,次世代型地域包括ケアを見据えた実践や,内省的な学びを重視した人材育成の必要性も明らかとなった。
結論 センターは地域の多様なニーズに対応するため,柔軟な対応力と創造的な連携構築力が求められている。実践知を活かしつつ,住民や多様な地域主体との協働を推進することで支援の可能性が広がることが示唆された。今後は,持続可能な地域包括ケアの実現に向けて,地域との連携を基盤とした包括的な支援モデルと,職員の学びを支援する研修プログラムの開発が必要である。