東海公衆衛生雑誌
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保健所保健師のチーム活動と仕事の満足度との関連
保健所保健師年齢別比較
若杉 里実
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2016 年 4 巻 1 号 p. 94-102

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抄録

目的 保健所保健師のチーム活動と仕事の満足度との関連を年齢別に明らかにする。

方法 無記名の自記式質問紙を用いて,留め置き法で調査を行った。分析は,対象集団の年齢を4群(20歳代・30歳代・40歳代・50歳代)に分け,第1に年齢4群とチーム活動に関する質問項目との一元配置分散分析を行った。第2に現在の仕事の満足度を従属変数,23対項目を独立変数として単回帰分析を行った。第3に単回帰分析で有意差が認められた項目ついて,保健所保健師全体と年齢別に重回帰分析(ステップワイズ法)を行った。

結果 第1に保健所保健師の年齢4群とチーム活動に関する質問項目ついて,一元配置分散分析を行った結果,11項目に有意差が認められた。第2に現在の仕事の満足度を従属変数,23対項目を独立変数として単回帰分析を行った結果,12対項目に有意差が認められた。第3に現在の仕事の満足度を従属変数,単回帰分析で有意差が認められた12対項目を独立変数として,保健所保健師全体で重回帰分析 (ステップワイズ法)を行った結果,「チームメンバーへの声かけ」「チーム仕事への貢献」「仕事全体の 夢の語りあい」3対項目が現在の仕事の満足度と有意に関連していた。

結論 気軽に仕事全体の夢を語りあうことが,チーム仕事への貢献や認識つながり,仕事の満足度を高めることが示唆された。

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© 2016 東海公衆衛生学会
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