2019 年 7 巻 1 号 p. 101-106
目的 高校生の食育を実施するにあたり,高大官連携事業(名古屋市西保健センター,名古屋市西区内S高等学校,名古屋文理大学短期大学部)として,「食の大使プロジェクト」を展開した。食育をより効果的に行うために,ピア・エデュケーションを採用した。本研究は,ピア・エデュケーションを用いた活動が高校生を対象とした食育に及ぼす効果を明らかにしようとした。
方法 栄養士を目指す女子短期大学生(延べ34名)がピア・サポーターとなり,西区のS高校の学生31名に対して,食育のテーマを「昼食の大切さと弁当実習を通して栄養を考える」に設定し,2017年7・9月に食育活動をワークショップ4回,調理実習1回実施した。
結果 ワークショップおよび調理実習終了後の高校生の調査より,卒業後は自分のお弁当を作ってみたい90.0%,また全員が栄養を考えてのコンビニの活用法が理解できた,自分でお弁当をつくることができると思う71.0%と肯定的な回答を得た。また,ピア・エデュケーションの観点からの評価としては,自分の意見を伝えることができた93.3%,ワークショップは楽しかった63.3%との回答がみられた。自由記述では,講義型の授業よりも意見交換ができる,短大生との交流が良かった等,ピア・エデュケーションを用いたワークショップの利点をとらえた意見が多くみられた。
結論 ピア・エデュケーションを用いた食育活動は,従来の講義形式の教育に比べ,高校生の食に対する意識を有効的に植え付ける,大変有意義な手法であることが示された。