2008 年 10 巻 4 号 p. 002-010
2006年10月に道路運送法が改正され,定期定路線ではない乗合旅客運送に関する規制緩和が始まると,これまで認可が困難であったオンデマンドバスが注目されるようになった.発生する乗客について時刻や経路を弾力的に設定しながら運送する新しいオンデマンドバスに対する高効率運行への期待は大きいが,時間指定ができないことから時間制約のある移動の需要には対応できないという技術的問題がある.本稿では,従来とは異なった時間指定の出来るオンデマンドバスのアルゴリズム開発について述べ,シミュレーション実験によりその性能を評価した.