運輸政策研究
Online ISSN : 2433-7366
Print ISSN : 1344-3348
学術研究論文
高速道路料金割引施策による経済効果の空間的帰着分析
小池 淳司右近 崇
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2013 年 16 巻 2 号 p. 002-013

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抄録

本研究は,SCGEモデルの枠組みに属する汎用型空間経済モデル(RAEM-Light)を,初めて日本全国を対象として適用した事例であり,高速道路料金割引施策を例に挙げ,経済効果の空間的な帰着分析を行った.既往のモデルでは,地域間の交通抵抗を所要時間で表現することが多いが,本モデルでは,交通抵抗として所要時間と有料道路料金変化の両方を考慮できるようモデルの拡張を行っている.また,現行の制度上では,料金割引による高速道路会社の料金収入減収は,国の債務引当あるいは国からの収入補填がなされるため,これらの施策コストを国民が負担する構造を人頭税の形でモデル化し,料金割引施策の影響・効果について考察する.

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© 2013 一般財団法人運輸総合研究所
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