運輸政策研究
Online ISSN : 2433-7366
Print ISSN : 1344-3348
政策研究論文
港湾関連行政手続システムの情報表現規約に関する国際標準化の研究
-国際海事機関によるFAL便覧を通した標準化動向分析と我が国システムの対応策の検討-
飯田 純也渡部 大輔水野 成典
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 23 巻 p. 7-19

詳細
抄録

本稿では,港湾関連行政手続システム(MSW)の情報表現規約(情報を電子データで表現する方法のルー ル)に関する国際標準化の動向を把握し,我が国の今後の対応方針を検討する.主な成果は次のとおりで ある.( 1)MSW構築を推進する国際海事機関(IMO)における情報表現規約の議論の歴史と,議論の成果 である情報表現規約の指針(FAL便覧)の整理・分析を行い,FAL便覧の内容・検討体制の変遷に一貫性が ないことを示した.( 2)FAL便覧の内容や各国の適用状況等から,拙速に我が国のMSWをFAL便覧に対応さ せる必要性が低いことを示した.( 3)FAL便覧に係る今後の条約附属書改正の議論には留意が必要であり, FAL便覧への配慮が義務化される場合の対応策を示した.

著者関連情報
© 2020 一般財団法人運輸総合研究所
次の記事
feedback
Top