近年,我が国の地方都市の多くにおいて,都心部の空洞化が問題になっている.1998年7月に中心市街地活性化法が施行され,多くの都市で基本計画が策定されたが,どのような施策が有効なのか,まだ暗中模索の状況ではないだろうか? 本稿は,全国の地方都市91都市を対象に,都市の特性と空洞化の状況を基に,都市の類型化を行い,また,国内外の先進事例における施策内容を基に,都市の類型ごとの空洞化解消策について検討を行ったものである.都市の類型化では,「独立都市」,「低成長都市」,「他依存都市」及び「低密都市」の4類型に分類した.活性化策としては,公共交通施策等の交通施策を中心に検討を行った.