運輸政策研究
Online ISSN : 2433-7366
Print ISSN : 1344-3348
報告
首都圏の実時間鉄道利用者流動推計システムの構築
-領域型時空間ネットワークモデルの活用-
田口 東鹿島 茂鳥海 重喜斎藤 正俊
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2005 年 8 巻 1 号 p. 031-035

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抄録

本稿では,首都圏鉄道網を対象とした実時間鉄道利用者流動推計システムについて報告する.本システムは,(1)利用者の時間的変動を扱っている,(2)電車の運行を1列車ごとの運行として明示的に直接表現している,(3)利用者を路線ごとではなく,首都圏の全路線を対象として出発地から目的地までの移動を一貫して扱っている,(4)利用者が乗車する電車の選択を利用者均衡配分問題として扱っている,という特徴を有している.本システムを利用して,(a)常磐新線の開通に伴う需要予測,(b)東急田園都市線でのピーク時の優等電車の廃止による輸送能力の変化,(c)利用者が混雑を回避する選好を持つときの利用状況の計算,のそれぞれについてシミュレーションを行った.

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© 2005 一般財団法人運輸総合研究所
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