2005 年 8 巻 2 号 p. 015-022
社会資本整備にあたって,厳しい財政制約の下で選択と集中により迅速なサービス提供を目指すとともに,説明責任を果たすことが求められる.本研究では,「ちゃくちゃくプロジェクト」と名付けられた実施例を通して,業績目標の設定と公表による事業のマネジメント方法について,効果と実施上の課題を明らかにする.この実施例は,道路整備事業に関し,①効果の高い投資計画を策定し,②個別事業単位で目標を設定・公表した上で,③徹底した進捗管理を行い,④目標の達成度を評価し計画を更新する.初めてサイクルを一巡し,関係者の連携強化,地域の協力,積極的なコスト節減,担当職員の意識向上といった大きな効果が明らかになった.