港湾を取り巻く環境問題がより広域化・グローバル化していることを背景として,新たな港湾環境政策が打ち出され,地球温暖化防止および大気汚染防止の観点から,港湾における船舶や港湾荷役機械等の排出ガス削減対策が重要な課題とされている.このため,本論文では我が国の代表的なコンテナターミナルにおいて発生する年間CO2排出量を定量的に算出することにより,コンテナターミナルにおけるマクロ的な観点からのCO2排出原単位を明らかにするとともに,各コンテナ港湾におけるCO2排出に関する特性を分析した.さらに各種CO2排出量削減対策を講じた場合の効果について定量的に検証し,相当程度の削減効果が期待できることを示した.