トレーニング科学
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実践研究
野球競技におけるバッティング内容の比較とそれへの体格の影響
-一流アマチュア野球選手(647 名)および日米プロ野球一軍選手(598 名)を対象として-
筒井 大助船渡 和男高橋 流星
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2011 年 23 巻 1 号 p. 45-54

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抄録
本研究は,野球における競技レベルの違いで,体格がどのように打撃内容に影響を与えるのか検証した.競技成績の高い高校野球,大学野球および社会人野球,さらに日本プロ野球そしてメジャーリーグの5 群,計1245 選手の身長および体重と打率,長打率,三振率の関係,そして群ごとに打率と長打率,長打率と三振率,打率と三振率の関係を検討した.
体重が重くなれば長打率が高くなる傾向が示され,身長よりも体重が長打率に大きく関係していることが示された.三振率はプロ選手の場合,身長が高くなれば高くなる傾向が示されたが,アマチュア選手は傾向が示されなかった.全ての群で打率が高くなると,長打率は高くなるが,三振率は低くなる傾向が示された.また,長打率が高くなると三振率が低くなる傾向はアマチュア選手のみに示された.
これらの結果から,それぞれの競技レベルにおける打撃の特性に体格が影響を及ぼしていることが示唆された.
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© 2011 日本トレーニング科学会
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