トランスパーソナル心理学/精神医学
Online ISSN : 2434-463X
Print ISSN : 1345-4501
「プレゼンス」の技法
─ハコミの「ラビング・プレゼンス」概念から―
小室 弘毅
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 13 巻 1 号 p. 75-92

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抄録

本研究は、心理療法において重要なテーマの一つで あり、ロジャーズが「神秘的で霊的な次元」、あるいは 「変性意識状態」と呼ぶ「プレゼンス」の問題について、 ハコミの「ラビング・プレゼンス」概念を検討するこ とを通して考察している。まず、ハコミの特徴と構造 を明らかにし、クルツが「癒しの関係性」と呼ぶセラ ピストとクライエントとの関係性に焦点を当てた。そ のことによりハコミが二人称の心理療法であることを 明らかにした。その上で、「ラビング・プレゼンス」を 心理療法の技法としての側面とセラピストの人格的成 長のための側面に分けて考察し、その機能を明らかに した。そして、「ラビング・プレゼンス」を支えている ハコミの、「有機性」と「ユニティー」の原理、そして「ト ラッキング」と「コンタクト」というテクニックにつ いて検討し、「ラビング・プレゼンス」の全体像を明ら かにした。そのことにより、「プレゼンス」は二人称的 視点から理解される必要があり、関係性の次元で、技 法として語られうるものであることを明らかにした。

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© 2013 日本トランスパーソナル心理学・精神医学会
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