芝草研究
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コウライグリーンに発生する不揃症 (仮称) の病因と殺菌剤による防除
谷 利一反保 宏行一谷 多喜郎
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1988 年 17 巻 1 号 p. 39-48

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抄録

コウライグリーンでは, 春期の萌芽時より芽数が減少してターフ表層が著しく不均質となることがある。本研究では, このような症状を“不揃症”と仮称して, その病因ならびに殺菌剤による防除法について検討した。
(1) 本症状の発生した箇所の芝草組織および根圏土壌からはPythium graminicola (Pg) , P.torulosum (Pt) , P.vanteypoolii (Pv) が高頻度に分離される。
(2) ノシバ子苗を用いた接種試験によると, PgおよびPvが低温下 (5~15℃) でも病原性があった。Ptは5~25℃間で病原性を示さなかった。
(3) 本症状に対して, 萌芽初期からのメタラキシル含有剤およびヒドロキシイソキサゾール・メタラキシル混合剤が極めて有効で, 処理区では芽数および地上部乾重が無処理区の約2倍であった。
(4) 両処理区からはPgおよびPvは検出されなかった。
以上の結果から, 本症状は2種のピシウム菌によるものであり, 殺菌剤によって防除が可能であると結論した。

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