1993 年 17 巻 70 号 p. 9-15
マルチモード円錐ホーンアンテナは、基本モードと適当な合成比の高次モードとを励振させることにより、回転対称で交差偏波レベルの低い放射パターンを実現できる。高次モードの発生機構の一つとして、ホーンの開き角 を変化させたフレア形があり、金属のみで簡単な構造にできるという特徴がある。本論文では、一般的な伝送方程式を用いて、フレア角の変化するマルチモード円錐ホーンを解析する方法を示す。より厳密に解析するため、 伝送方程式において十分な次数の高次モードを考慮している。また、本解析法による計算結果と測定結果とを比較し、妥当性を検証した。