抄録
本研究では犬の飼育者における高齢犬の認知機能低下に対する意識調査および高齢犬の飼育者に対する認知機能不全症候群 (CDS) の徴候に関する調査を行った。犬の飼育者ではCDSについて興味が「ある」あるいは「非常にある」と答えた人は80%であり、高齢犬 (10歳以上) の飼育者では92%となっていた。また、高齢犬の飼育者の85%がCDSの症状について知っていた。高齢犬では、排泄の失敗の発現率が50%と最も高く、発現時期は平均14歳となっていた。排泄の失敗の発現には散歩時間が関与していることも明らかとなった。高齢犬の飼い主ではCDSの症状に関する知識が普及していることが明らかとなったが、今後はCDSへの対処法に関する適切な情報提供が重要になると考えられた。