生物環境調節
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プログラムフリーザーによるナデシコ茎頂の凍結保存
深井 誠一
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1987 年 25 巻 2 号 p. 25-30

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抄録
プログラムフリーザーFFP-190を用いナデシコ属の交配種サクラナデシコの茎頂をTable1のプログラムにより凍結した.凍害防御剤として10%DMSO+3%グルコースを用い, 0℃または20℃で10~120分間前処理の後凍結, 解凍を行うと100%生存した.凍結過程で自動植氷装置により強制植氷を行うと, 潜熱発熱によるストローの温度変化を小さくすることができた.解凍は急速解凍が有効であったがかならずしも37℃温水を用いる必要はなく, 0℃付近まで急速に解凍することが重要であった.
本方法により凍結したサクラナデシコの茎頂は, 210日間液体窒素下で保存した後も91.7%が生存し, シュートを形成した.
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© 日本生物環境工学会
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